フリーランスとして在宅ワークを始めてからの悩みの種の一つは、青色申告のための帳簿付けです。
初めは仕訳の仕方も全然分かりませんよね。
特に、クレジットカードで経費購入すると購入日と引き落とし日がずれたりするので、仕訳が面倒くさく、何とかならないかと思っていました。
何とかなるんですか。
勘定科目の「事業主借」を使うと驚くほど簡単になるので、目からうろこでした!
フリーランスのクレジットカードや銀行口座
ネットなどを見ていると、個人事業主の場合、銀行口座やクレジットカードなどは個人のものと分けたほうがよいというような情報を見ることがありますが、実際に副業を始めたり、フリーランスとして仕事を始めたりするときに、プライベートと事業でそれらをきっちりと分けるのは簡単ではないですよね。
銀行口座やクレジットカードはプライベート用と事業用をきっちり分けるべき??
買い物に行って、仕事に必要なものを経費で買おうとするときも、普通はそれと一緒にプライベートの買い物もします。わざわざお財布やカードを分けて買い物するというのも簡単ではありませんし、現実的でもありません。
きっちり分けるのは現実的とは言いがたい!
実際、私の場合もそれらの理由から、銀行口座をクレジットカードは仕事でも、プライベートでも同じ者を使用するという形になっています。皆さんはいかがですか。
クレジットカードで事業費を支払う場合の仕訳
このように、プライベートの買い物と事業費の支払いを同じクレジットカードで行っている場合に困るのが、帳簿を付けるときの仕訳方法です。
そもそもクレジットカードで事業費を支払う場合、当然ですが、購入した日付けとその費用が銀行から引き落とされる日付けにかなりの時間差があり、これが仕訳を面倒にします。
青色申告のために複式帳簿を付けている人の場合、 “発生主義” で帳簿に記載していると思うので、まずは事業費が発生した(経費で買い物をした)日付けで仕訳を行い、その後、クレジットカードと連動している銀行口座から、その費用が引き落とされる日にも仕訳を行うことになります。この場合は「未払金」などの勘定科目を使うことになりますね。
しかしこれでは、カード決済の内容は全て、プライベート費用と事業費を仕訳しなければならなくなります。結果として、プライベートの買い物や事業費による買い物が多くなると手に負えなくなってきます。
煩雑で分かりにくいクレジットカードの仕訳を何とかしたい!
そこで・・・
「事業主借」を使って仕訳する
いろいろ調べていて見つけたのが、
フリーランスの経費は全て「事業主借」を使って処理する
というものです。
この方法を使うと、特にクレジットカードで事業用の買い物をした場合、仕訳が非常に楽になることが分かりました。
「未払金」などの勘定科目を使う場合の仕訳
例えば、クレジットカードを使って、クリアファイルを1000円で購入する場合を考えてみます。
10月15日に△△カードで1000円のクレジットカードを購入。(カードの締め日は月末で翌月27日に銀行口座から引き落とされるものとし、会計ソフトにはこの銀行口座が登録されています。)
同じ10月中に同じクレジットカードを使って、2000円分のプライベートの買い物をしたとすると、翌11月27日には銀行口座からクリアカードの1000円とプライベートの2000円で、合計3000円が引き落とされます。
その場合の仕訳は下のようになりますね。
引き落とし日である、11月27日の仕訳の際には、プライベートの買い物と事業用の買い物を全て別々に仕訳することになります。
勘定科目「事業主借」を使う場合の仕訳
一方、10月15日に購入したクリアファイルについて「未払金」ではなく、「事業主借」を使って仕訳すると、以下のようになります。
大きな違いは、11月27日の仕訳については、借方のほうは、カードの引き落としの詳細な内容にかかわらず、全てを「事業主貸」としてまとめて考えればよく、細かい仕訳が全く必要なくなるという点です。
この例では事業費を使った買い物が1回だけですから、仕訳もそれほど面倒ではありませんが、事業費を使った買い物やプライベートの買い物が多くなれば、かなり複雑になります。でも、「事業主借」を使って仕訳をしておくことで、銀行口座からの引き落とし日には、全てをひとまとめにして、「事業主貸」を使えば済むことになります。
「事業主借」を使うことによる、その他のメリット
このように、勘定科目の「事業主借」を使って、クレジットカードを使った経費を処理することには別のメリットもあります。
「事業主借」を使って、経費となる買い物をした日付けの仕訳を行うと、経費に関する仕訳はそれだけで済むので、当然、翌月の銀行口座引き落としの際の未払金に関する仕訳も不要となります。特に12月にクレジットカードを使用して経費となる買い物をすると、その引き落としは翌年に持ち越されてしまいますが、「事業主借」を使った場合には、帳簿上は未払金は発生していないので、非常にシンプルになります。
税理士への無料相談を活用する
今回、クレジットカードを使った買い物に関する仕訳を何とか分かりやすく、簡便にする方法はないものかといろいろ調べて、いくつかのブログなどから「事業主借」を使う方法に行き当たりました。
しかし、それらの情報からおおよそのことは分かったのですが、確信が持てず、本当にそれでいいのか心配な点もありました。そのようなときには、あやふやなまま帳簿を付けるのではなく、やはりきちんと税理士などの専門家に確認したいですよね。
そこで役立つのが、以下のようなサイトです。
このようなサイトを使って質問すると、税理士の先生が名前入りで、しかも無料で回答してくれます。手軽に利用できますし、確認しておけば後々も安心ですよね。ぜひ活用してみてください。